むし歯は「細菌」による感染症です。

大部分の人が小児期に感染します。感染者数だけで言うと、最大規模の感染症です。ただし、むし歯菌が口の中にいなければ、いくら砂糖を取り、歯磨きを一切しなくても、むし歯にはなりません。原因となる菌を除去すれば、むし歯はできなくなります。

むし歯の原因菌にはたくさんの種類がありますが、主なむし歯菌のひとつにミュータンスレンサ球菌があります。むし歯菌は、その表面にある特殊なタンパク質により、歯の表面に張りつきます。

歯垢

歯の表面についたこのむし歯菌は糖分を原料にして、水や唾液に溶けない物質を自分の周りに作り出します。これが「歯垢」です。歯垢は食べかすではなく、むし歯菌が作り出すものなのです!

歯垢の中の細菌は、糖分を栄養にし、いろいろな種類の「酸」を歯垢の中に出します。
歯垢は水や唾液を通さないので、酸は歯の表面にどんどんたまっていきます。この酸により歯が溶けはじめ、ついに歯に穴ができます。これが「むし歯」です
むし歯の発症には、「細菌」と「糖分」(砂糖・果糖・ブドウ糖・乳糖・炭水化物など)が深く関わっているのです。