歯周病は生活習慣病です。かつて成人病と呼ばれていた脳卒中、動脈硬化、ガン、糖尿病などと同様、歯周病も、生活習慣の改善が治療となり予防となります。毎日の生活の中に、歯周病を引き起こすいくつかの原因、リスク因子がひそんでいます。

リスク因子

リスク因子のなかでも、最も大きな影響があるのはタバコです。タバコが、成人のさまざまな慢性の病気の原因になっていることは、今や常識ですが、タバコを吸っている人と吸っていない人では歯周病のすすみ方、治り方がまるで違います。タバコは歯周病の進行を速く、ひどくします。もし貴方が喫煙者なら、禁煙をお勧めします。 

年を取ると、さまざまな病気とつきあうことになります。糖尿病は血液疾患や免疫疾患とならんで歯周病と関連の深い病気です。糖尿病が歯周病を悪化させ、歯周病が糖尿病を悪化させる悪循環が起こります。

骨の中のミネラルが少なくなってスカスカになる骨粗しょう症も、歯周病のリスク因子です。このほか抗高血圧薬や精神薬、ホルモン製剤などの薬の副作用も無視できません。年を取ると、どうしても慢性症状を抑えるために薬を常用する傾向がありますが、その薬の副作用が歯周病のリスクになっているのです。

食生活の改善もまた、歯周病の予防には大切な要素です。甘いもの、やわらかいものが中心の食生活を見直し、繊維質の野菜、ビタミンの豊富な食物をとり、バランスの良い食生活を心がけましょう。

歯周病の予防 ⇒ 口臭の予防

口臭の原因はいくつかありますが、歯周病もその一因です。つまり、歯周ポケットにたまったプラークや歯肉から出る膿が悪臭のもととなります。よって、歯周病を予防すれば口臭の予防にもつながります。